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2007/07/17
 2007/07/17 復活メルマガ第二弾


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■□    CRIメルマガ 『セントラル事業再生レポート』

              復活メルマガ第二弾!


   ≪事業再生と敗者復活〜再生相談4000件の相談現場レポート≫


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◆ 成功事例に学ぶシリーズ2

━ 自宅兼店舗を一旦手放して、事業再生したケース (1)


都内の商業地区で酒屋業を営むY商店の店主Yさん。地主だったこともあり、
バブル期に取引銀行の勧めで1階に店舗、2階から7階が賃貸マンション、
そして最上階に自宅という自社ビルを建てました。ところがバブルが弾け、
家賃収入が低下し、家業も不況で収入が大幅に減。頼りにしていた自慢の
息子も会社からリストラを宣告されて失業状態になりました。
ついに銀行への返済が滞って「このままでは自己破産、自社ビルは競
売か」という状態に陥ったのです。

さぁ、この状況から自社ビルを守り、事業を復活させることが出来るでしょうか。
ここで登場するのが「実質的に」必要な不動産を守り、事業を維持するスキームです。


1.新会社で自宅兼店舗兼テナントビルを確保

Yさんは家族会議を開いて、妻や息子にたいして「絶対になんとかなる。
頑張るから俺を信じてついてきてくれ」と宣言しました。
主の宣言はとても大切なことです。
家族が一枚岩になれれば、債務の問題は怖くはありません。まず、債務超
過の自社ビルを一旦「売る」ことを家族に話します。任意売却して債務を
減らすのです。

ここで店主Yさんには秘策がありました。
自社ビルをただ単に手放してしまったら、そこに住んでいる家族は路頭に迷ってしまいます。
Yさんは、この窮地を脱出する、いろいろな実例を勉強しました。
その結果、表向きは第三者、実は協力的第三者に自社ビルを買い取ってもらって、そのまま使わせてもらう『買戻しスキーム』が存在することを知っていたのです。
新会社(協力的第三者)に自社ビルを買ってもらって、Yさん一家は賃借人としてそのまま使って自宅にも住み続けるのです。
こうすれば、普段の生活も商店の営業も外見からは何の変化もなく過ごすことができます。


ただ、Yさんが心配していたのは、この秘策を完成させるためには主に3つ、条件があることです。

・ 新会社の代表を引き受けてくれ、なおかつ信用力のある第三者がいるか。
・ 買い取り資金の調達ができるか。
・ 建物に瑕疵がなく融資条件を満たしているか。

幸いこの3つの条件が揃い、買い戻しスキームがなんとか使えることになって、家族、特に息子さんもほっと一安心。
「おやじ、これで安心して仕事探しが出来るよ」と元気を取り戻したのです。


このスキームには、もう一つ重要なポイントがあります。
『買戻す』とは、現在の時価相当の資金を投入してもう一度買いなおすこと、と認識してください。
つまり、判断を誤れば後で更に悲惨な状況になる「二次破綻」を招くかもしれないのです。

Yさんは、まず本業の「事業収入」から新会社に会社と自宅の家賃を払うことが滞りなく出来るのか?
そして協力的第三者である新会社は、予測される「将来のテナント収入」で、購入資金の返済が可能なのか?を冷静に、かつ堅めに計算して判断をしたのです。


続いて事業をどうするのか。それは次回にお伝えしますね。



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