メールマガジン


2008/10/15
 2008年10月15日 復活メルマガ第三十一弾


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■□    CRIメルマガ 『セントラル事業再生レポート』
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   ≪事業再生と敗者復活〜再生実績5000件の相談現場レポート≫
         
発行:株式会社セントラル総合研究所
http://www.sodan.info/
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前代未聞の速攻解決!
出版社再生〜総集編〜

◇◆◇「経営危険度診断《出版社編》」付き◇◆◇

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 今年2月「突然の倒産!」と出版業界の話題となったアスコム。そこから
約半年弱で見事民事再生を勝ち取り、既刊本だけでなく新刊本も書店に並ぶ
までに「再生」したポイントはどこにあったのか。
 今回はこのシリーズの総集編として、ターンアラウンド・スペシャリスト
から見た「出版社再生のポイント」を語ってみましょう。



「再生できない企業はない」―――。

 弊社に事業再生の相談に見える経営者の皆さんに、私は常日頃からそう語
っています。再生できない企業があるとすれば、それは経営者自身が諦めて
しまった企業です。アスコムも当初は「倒産・廃業の相談」からのスタート
だったわけですから、まさにこのケースです。

 けれどアスコムの場合、私の説得の結果、高橋編集長(当時)をはじめ
5名の編集者が固い絆と共に再生に向けて立ち上がりました。そして私たち
ターンアラウンド・スペシャリストと一枚岩になることができました。編集
者の皆さんには煩雑な作業や債権者への説得など、厳しい作業も多かったと
思いますが、「信頼」をベースに乗り切れたのが最も大きなポイントでした。


 もうひとつ、民事再生を成功させたポイントは、債務者主導で「弱者救済」
の再生計画を立てたこと。「30万円以下の債権は全額保護」の方針を打ち出
した再生計画を立て、ライターやデザイナー、定期購読者等の小口債権者の
同意を取れたことが大きなポイントでした。
 この点が金融機関(債権者)主導の再生計画と大きく異なります。事業継
続のための必須条件はこうした取引先とのコンセンサスにあります。再生を
目指すなら、決して落とせないポイントです。


 振り返れば出版業界は、少子化やメディアの多様化によって出版物販売金額
は3年連続で前年割れ。倒産件数は66件に及び負債総額も173億円余を数えて
います。これは事業内容にも問題があります。


   やみくもに他社のベストセラー商品の二番煎じを追いかけ、

   「新刊依存」と呼ばれるほど新刊本に大量の宣伝費をかける。

   出版サイクルも短くなり、

   書店からの返本も大量に発生し、

   既刊本の営業にも充分に手が回りません。



 またこの業界の構造的な問題として、紙代や印刷代、広告費の高騰による
コスト高と、委託販売や取次会社の支払率、売掛金の支払サイトといった
業界特有の古い体質の2点が上げられます。つまり「資産が眠って」しまい
「黒字倒産」の危機が常にあるということです。アスコムも、この悪しき古
き構造のなかで経営に息詰まってしまいました。


 では、新生アスコムはどこに向かって舵を切ればいいのか。


 再生を目指す企業において最も大切なのは
 「キャッシュフロー経営」への転換です。

 出版業も然り。支払サイトが長期に渡ることはわかっているのですから、
納品して安心するのではなく書店からの返品を抑制して、入金までしっかり
と管理することがポイントです。いくらヒット商品があっても、動きの悪い
商品が利益を食いつぶしているケースも多々あります。
 最初に「初版○万部」と大きく宣伝を打ちたい気持ちはわかりますが、
不良在庫を抱えないためにはぐっとこらえて適切な部数でスタートし、小
まめに増刷を繰り返す方が賢明です。


 そしてもう一つ目指すのは「L字回復」。

 大企業のように奇跡的に業績を伸ばす「V字回復」は、衰退が叫ばれて久しい
出版業では難しいものです。新生アスコムは、編集兼営業担当5人と管理部門2人
の精鋭7名でのスタートとなりました。
 これまでのように毎月多数の新刊を出すことも難しい状況です。「新刊依存」
を脱却して既刊本への営業も小まめに行いながら、現状を維持しながら徐々に
回復を目指す路線が取られたのです。


 この路線を歩む者のキーワードは「3K」。

「希望・根気・決断」の3つを大切にしながら、常に自助努力を繰り返し自立
した経営を目指すことが新生アスコムの使命です。それがひいては業界の安定
にも繋がります。

 混迷した金融界の現状は、今後ますます日本の中小企業を苦境に陥れるはず
です。経営者は3Kを忘れずに、仮に厳しい状況になっても必ず再生できると
信じて、目の前の道を歩んで下さい。

 その道が、たとえ今は茨でも、いつか振り返る時がくれば経営と自分自身への
「自信」と「確信」に繋がります。
 一人でも多くの経営者が私たちターンアラウンド・スペシャリストと共に、
この道を歩き出していただきたいと念じています。


◇◆◇「経営危険度診断《出版社編》」◇◆◇

◎該当項目が3個以上あるようならば、経営者が陥りがちな危険な落とし穴に
 はまっている可能性あり。
 早めに専門家へ相談を!!


1)新刊点数が多く、既刊本の営業ができずにいる

2)支払い優先順位で悩みが尽きない

3)取引先や社員への支払いが滞りそうになっている

4)売上が前年を下回りそうである

5)優秀な編集者が会社を去ろうとしている

6)営業利益は黒字だが、経常利益は赤字である

7)経営者と編集者・営業責任者の間に溝がある

8)書籍返品率が5割を超えている

9)最近、会社の悪い噂を聞いたことがある

10)POSデータを活用していない

11)著者が不安を口にしている

12)契約した著者から製作途中で断られることがある


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☆PUBLICITY
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⇒■1《本日 午後4時52分〜》
   テレビ東京「NEWS FINE」
   弊社代表:八木のインタビュー放送予定
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⇒■2 10月14日(火)
   テレビ朝日「報道ステーション」
   八木のインタビュー映像が放送されました
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⇒■3 10月14日(火)
   テレビ朝日「スーパーJチャンネル」
   八木のインタビュー映像が放送されました
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⇒■4 10月13日(月・祝)
   TBS「ピンポン!」
   八木のインタビュー映像が放送されました
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⇒■5 10月11日(土) 
   朝日新聞
   八木のコメントが掲載されました
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■セントラル総合研究所公式ホームページ
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■セントラル総合研究所代表八木宏之著書
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