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事業再生の現場から

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(116)情けは禁物!コストカットはセオリーに徹すること

不動産 赤字になったことをしっかり認識すること
借金地獄から抜け出すには、まず借金と向き合わなければなりません。
会社もそれと同じ。赤字になったら、まず赤字であることをしっかりと認識することが大切です。

それができれば、おのずと赤字になった原因を考えることになります。そして、赤字の会社を黒字に持っていくにはコストカットが避けられないと思い至るはずです。

人件費をカットしなくてはならないとき、まず減らすべきは、当然経営者自身の報酬です。

社員全員を集め経営が厳しい状況を説明する
とはいえ、ただ減らせば良いわけではありません。
例えば経営者の報酬を50%カットするー
これを、黙ってやるのではなく、社員にも知らせることが大切です。
社員全員を集めて、経営が厳しいゆえに自分の報酬を減らすことを説明するのです。
経営者として責任を感じていることが従業員に伝われば、その後、自分たちの給料が減らされる覚悟もつくでしょう。

ただ、賃金カットは従業員のヤル気をそいでしまう危険があります。
採算ベースでコストカットをした結果、さらに売上が落ちてしまったというケースは少なくありません。
従業員の士気を鼓舞しながらコストカットを実行するのは容易ではありませんが、経営者が決断すれば必ずできます。

やむを得ずのリストラ、社員への配慮も必要
では、賃金カットだけでは足りず、止むを得ず人員削減(リストラ)しなくてはならない場合はどうすればよいでしょうか。
順番としては、たとえ優秀であっても独身者には他の就職先を探してあげて辞めてもらい、ある程度の年齢で家族や住宅ローンを抱えている社員を残す、という配慮は必要だと思います。
基本は、セオリーに徹すること。
情を挟んではうまくいきません。
相手をかわいそうだと思った瞬間に、リストラは失敗してしまうでしょう。
その気持ちが相手に伝わると、長く働いている従業員ほど情に訴えたり、過去の業績をアピールしたりするものです。

経営者自ら社員へリストラを通達
また、辞めてもらうときには、部下を使わずに経営者自らがストレートに伝えた方が良いでしょう。

下手に気を遣って
「君は優秀だから、本当は残ってもらいたいのだが…」
などと言ってしまうと
「そんなに評価しているのになぜ辞めさせるのか」
と反論され、不本意なケンカ別れになってしまいます。

だから
「会社の業績が悪いので、会社の方針で辞めてもらうことになった」
と伝えるにとどめましょう。
もちろん、それでもトラブルに発展しない可能性がゼロではありませんが、これが一番早い解決法です。

[2015.3.10配信]

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