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事業再生の現場から

(137)もうひと花咲かせてみせよう!〜「継続」こそが中小企業の命題

雇用を守るることが中小の命題

事業承継事業を少しでも長く続けること、雇用を守ること・・・中小企業にとっては「継続」こそが命題です。
したがって、経営者が何かの決断に迷った場合は「継続するために必要」であるかどうかが大きな判断基準となります。

「継続が重要」とはいえ、仮に安定的な事業があって、企業が同じことを続けていても、周囲の環境は常に変化し続けています。
その変化に対応しなければ、事業は縮小を余儀なくされることでしょう。
継続のためには、現状に満足するのではなく、自ら変化を創り出すことも必要です。

今年の干支は丙申
さて、今年の干支は丙申(ひのえさる)。
商売は花に例えられます。
枯れない花はありません。
新しい花の種を蒔き続け、芽が出たものを大きな花に育てる。
商売はこれの繰り返しです。

ただし、むやみにいろいろな種(商品・サービス)をあちこちの畑(販路)に蒔きすぎるのは考えもの。
余計な手間がかかったり、肥料が無駄になったり、結局は期待外れの花しか咲かなかったり・・・ これでは資金繰りが悪化し、安定事業にも悪影響を及ぼすことになりかねません。

加えて、「陽」あるところには「陰」も生まれるもの。
陰がくっきりと姿を現すように、これまで取沙汰されることのなかった問題が表面化することを示しています。
いままで曖昧にしていた物事をはっきりさせるための決断を迫られることになるかもしれません。


小さくても芽が出たことを見逃さないように

これを避けるためには、種と畑を厳選し、小さくても芽が出たことを見逃さず、確実に育てることが大切です。

厳選の基準としては
自分たちの強みが活かせること
継続性のあること
の2点が挙げられます。

「強みを活かす」というのは、それまでに全く扱ったことのない種を知らない土地の畑に蒔くのではなく、いずれか一方でも自分たちの経験を活かせるものを選ぶこと。


珍しい花が咲いたら

例えば珍しい花が1本咲いたところで、他の多くの花に埋もれてしまうことがあります。

逆に、たとえ最初の花が美しく咲かなかったとしても、検証と改良を重ねてよく育つように工夫する。 あるいは、花の見た目に囚われず、食用にしたり、薬に加工したりと応用を試みたり、コアなファンに向けて特別にアピールするなどの計画性が求められます。

「もうダメだ!」と諦める前に、「もうひと花咲かせて見せよう」という意気込みを持って、事業の継続を目指しましょう。


[2016.1.25配信]

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