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事業再生の現場から

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(58)リースバック活用による事業再生成功事例その1
  自宅も事業も守った開業医:鈴木さん

動産担保融資前回はリースバックの概要と、そのメリットなどをご説明しました。
今回は、資金調達と不動産のオフバランス化の実現を可能にしたリースバック活用の成功事例をご紹介しましょう。

整形外科医:鈴木さんのケース
 業種:整形外科医(開業医)
 業歴:25年
 所有不動産:マンション1棟(1階がクリニック、2〜6階がファミリー向け賃貸、7階が自宅)

相続対策で5億円借り入れ、マンションを建設
鈴木さんはバブル期に「相続対策になる」とメインバンクから勧められ、5億円を借り入れてマンションを建設。当初は月々約200万円の家賃収入があり、150万円ずつ返済していましたが、最近は空室が目立ち始め、賃料収入が半減。相談にみえたときには、クリニックの収入から持ち出しになっていました。
金融機関の甘言を信じた末、バブル崩壊と同時に多額の負債を抱え込んだのは鈴木さんだけではありません。ただし、鈴木さんの苦労はこればかりではありませんでした。
サラリーマンなどの医療費負担が増えたことにより患者数が減少して、医療業界は大打撃を受けました。鈴木さんのクリニックも例に漏れず、その後の収入はめっきり減り、金融機関への返済がどんどん苦しくなったのです。

リースバックで年間返済額は1/4の賃料に
金融機関との交渉の末、一度は月々の返済額の減額に成功したもののその後も状況は変わらず、3年ほどでローンの維持が苦しくなった鈴木さん。しかし、自宅とクリニックを手放すわけにもいきません。そこで活用されたのがセール&リースバックです。 鈴木さんは、マンションを売却したことによりマンションオーナーではなくなった代わりに、SPCに毎月の賃料40万円を支払い、そのまま自宅に住み、クリニックを続けられることになりました。
数年前まで年に1,800万円も金融機関に返済していたのが、自宅とクリニック合わせて年に480万円の賃料を支払えばよくなったのです。ここで浮いた分を5年間貯めて頭金とすれば、売却したマンションの所有権を回復することも可能となる試算です。

5年後には所有権の回復も視野に
生活の基盤を支える自宅を守り、クリニックもこれまでどおりに営業できるので、世間体にも傷はつきません。しかも、5年後、はれてオーナーに戻れる時には、抵当権の付いていない物件を手に入れられるという申し分のない状況。これが、セントラル総合研究所の目指す事業再生の完成形とも言えるスキームです

[2012.10.11配信]

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