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事業再生の現場から

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(34)新視点でマーケット拡大:「防災」打ち出し売上伸ばす

発電機、ウォーターサーバーにニーズ
3月に発生した東日本大震災は、半年が経過したいまもなお、あらゆる局面で日本の生産活動・消費活動に暗い影を落としています。しかしその一方で、震災をきっかけに、マーケットが拡大している分野も登場している模様です。 目立つのが、家庭用の発電機やウォーターサーバー。停電や断水など、ライフラインが停止した時に生活を支える製品は売上の伸びが顕著です。東京電力福島第一原発の事故を受けて、水道水への影響も語られています。特に小さな子どもがいる家庭ではいち早く導入したお宅も多いようです。

過ぎたるは及ばざるが如し
「水」ビジネスは数年前から注目されており、多くの企業が参入、転業を図ってきました。震災後、ミネラルウォーターの需要増に伴い、その動きも加速を見せています。 震災直後、ケンコーコム株式会社(東京都港区赤坂3-11-3)は、注文殺到に備え、ミネラルウォーターの在庫積み増しして備蓄しました。ところが、飲料メーカーの増産体制が整ったことにより、備えた在庫にだぶつきが生じます。8月末、積み増しした過剰在庫が、平成24年3月期の営業損益を2億円程度押し下げる可能性があることを発表しました。パニックからくる勇み足です。「過ぎたるは及ばざるが如し」の典型でした。

地殻変動する市場に中小参入チャンス
「復興支援住宅」を契機に、多くのハウスメーカーは続々と「平屋の住宅」の新商品を発表しています。平屋住宅のマーケット自体は、少子高齢化の影響もあり、予ねてから拡大が見込まれていた市場ではありました。それが、ここに来て一気に加速した格好となります。しかも、いずれの商品とも、単に平屋というだけではありません。高い耐震性や省エネ性能、かつ低価格といった点を大きく打ち出し、シェア拡大を狙っている模様です。 震災からの復興と合わせ、震災後の様々なマーケットも「地殻変動」を起こしている今、中小企業も、競争に食い込むチャンスとも言えましょう。

[2011.9.22配信]

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