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事業再生の現場から

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(36)自社の商売を顧みる─デューデリジェンスでしょうか。
  いいえ、「誓文払い」です

神罰が当たらないように
「誓文払い」(せいもんばらい)という言葉をご存知でしょうか。商売上、やむを得ず嘘をついたり、人を騙したりした罪を祓い、神罰を免れるように祈る風習のことです。

「誓文」とは、神に誓う誓詞・起請文のこと。また、男女が変わらぬ愛を誓って取り交わす文書のことも指します。
遊女が客を繋ぎとめるため、常套手段として使ったのが「年季が明けたら夫婦になろう」という誓文結び(誓文固め)。結局、多くの場合、その約束が反故されることとなるという顛末は今も昔もあまり変わりませんが、当時の遊女は神にかけた約束を破った罰が当たらぬように、と参詣してその罪を払ってもらったとか。
それに倣い、商家や水商売の人たちは、旧暦10月20日にお参りし、日頃の商売上やむを得ず人を騙したり、嘘をついたりした罪を祓い、神罰が当たらないように祈願したそうです。 ※起源については諸説あり

反省する良い機会
今では、主に関西地方で、10月20日の恵比寿祭(蛭子様=商売の神様)の時期に大安売りをするという習慣として残っています。元々は、普段の儲けの罪滅ぼしとして「掛け値なしの大放出」であったものを、祭事に結び付けて大売り出しを行い、さらに商売繁盛につなげる関西の商人魂はさすがと言えましょう。
「罪滅ぼし」するほどの嘘などつかないに超したことはありませんが、企業として当初掲げた目標も達成に至らず…とはしばしば起き得ること。また、消費者の心理を煽るために過剰なセールストークを繰り広げている企業も少なくはありません。
誓文払いは東日本では浸透していませんが、利益追求に走り、顧客や取引先を蔑にしてはいないか、など、日頃の姿勢を顧みて、反省する良い機会とも考えられます。もちろん、目標達成に向けての最大の努力が求められることは言うまでもありませんが。

どうして暴動起きない?
現政権は「マニフェスト崩壊」が糾弾されています。昔の政治家は制度改革に私財を注ぎ込み、近代国家を作り上げました。財源確保が出来ないからと増税に走る前に、もっと削減すべきところがあるでしょう。
福島第一原発の事故に伴い態勢追求が続いている東京電力についてもまた然り。「東電:清水社長の退職金5億円」との報道を受け、海外から「どうして日本人は暴動を起こさないのか」憤りの声も寄せられるほど。相手が無くては商売も政治も(恋愛も)成り立たないと、当たり前のことを改めて胸に刻み、何事にも誠実に取り組んで参りたいものです。

[2011.10.20配信]

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