初めての方へ資金調達債務返済、債務超過不動産リースバック

TOP > メールマガジン > 事業再生の現場から > ビール復調!6年ぶりの出荷増!

事業再生の現場から

メールマガジンで紹介しております「事業再生の現場から」を紹介しています。


(53)ビール復調!6年ぶりの出荷増/今年は「クラフトビール革命元年」?!

ビアガーデンに賑わい!業界に活気

宮澤賢治今年も遂に夏到来。寝苦しい夜も続きますが、いよいよビールのおいしい時期でもあります。昨年は「節電」の一本槍で、それどころではなかったものですが、今年は昨年の反動か、ビアホールやビアガーデンも賑わいを見せているようです。
ここしばらく「オヤジくさい」などと敬遠され、衰退気味だったビアホール・ビアガーデンも、「女子会プラン」「街コン連動」などの企画で復権の様子。なかには「ノンアルコールビール専用」のビアガーデンも登場するなど多様化が進み、業界全体に活気を感じます。

ビール復調、発泡酒も前年超え
ノンアルコール市場の勢いは目を見張るものがありますが、本家のビールも復調を見せています。ビール大手5社が7月11日に発表した今年上半期(1〜6月)のビール出荷量は前年同期比2.0%増の9,793万ケースとのこと。
上半期としては平成18年以来6年ぶりに増加に転じました。発泡酒と「第三のビール」を含む出荷量も、前年同期比0.4%増の2億105万ケースと、3年ぶりに前年を上回っています。

規制緩和の地ビールは淘汰
価内訳をみると、「発泡酒」が9.2%減と大幅に落ち込んでいるのに対し、単価の高い「ビール」は2%の伸び。東日本大震災後の消費減退の反動や、各社のPRの効果により「ちょっと贅沢」を楽しむ消費者が増えたと見られています。
また、数年前から存在感を増しているのが「地ビール(クラフトビール)」ではないでしょうか。平成6年4月に酒税法が改正(ビールの最低製造数量基準が2000klから60klに緩和)をきっかけに、全国で地ビール醸造が活発になりました。とはいえ、価格や「マニアック」とされるイメージから一般市場での競争は厳しく、あっという間にその数も淘汰されてしまった感があります。

まちおこしにも一役、クラフトビール革命
ところが、「ご当地グルメ」ブームの過熱など昨今の外食市場のが変化するなかで、地ビールが有力アイテムとして見直されてきているようです。
首都圏でも、全国の地ビールを提供するビアバーの新規出店が続いていたり、神奈川県川崎市に新たな醸造所が続々開業したりと、ブーム再来の気配。業界の中では「今年は『クラフトビール革命元年』!」と意気込む声も上がっています。地方ではまちおこしにも一役買っています。
小さな醸造所でも、自治体や関連企業と連携して大規模な地ビール祭を開催し、全国から人を集める地域も少なくはありません。滅入るような暑さが続きますが、ビール復調の機運が中小メーカーや地方の活性化につながることを願って、今日も乾杯したいと思います。

[2012.7.24配信]

ページトップへ