リスケジュール（猶予期間）終了後の対応

資金調達、先延ばしだけではありません
再生事例平成２１年１２月４日、金融庁によって中小企業者などに対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律「中小企業金融円滑化法（条件変更＝リスケジュール）」が施行されました。このリスケジュールによって元金を一定期間猶予したり返済額を減少させ企業の負担を軽減、資金調達同様の効果が得られます。現に平成２１年９月から倒産件数は減り続け、リスケジュールは企業にとって効果の高い金融政策であったと評価できます。
金融機関、リース会社などへの猶予期間は半年毎で更新、猶予期間終了後には再び金融機関への返済が再開します。それまでに資金繰りや、人事、損益の改善など経営改善計画を立て、実行しなければなりません。リスケジュールは資金調達や返済先延ばしのためでなく、会社を再生させるための大事な期間だと考えてください。

ＤＤ（デゥーデリジェンス）後のＢＰＲが大切
経営の改善は、なぜこのような状態になったのかを経営者自身が把握する必要があります。それを解決してくれるのが財務精査や事業精査、不動産精査というデューデリジェンスです。今に至った要因やこれからの可能性が判断できるデューデリジェンスは、経営状態の真実を知ることができる手軽な手法です。
企業の浮き彫りになった弱点や無駄を省き、強みを更に強くしてキャッシュフロー（資金繰り）経営にすることによって安定した収益に結び付けます。リスケジュールと共にデューデリジェンスの実施で経営者自身が現状を把握することが必要です。そして黒字決算へ向けてのビジネス・プロセス・リエンジニアリング（ＢＰＲ：Business Process Re-engineering）が必要になってくるのです。

黒字決算を迎えられる企業に
ＢＰＲとは、業務プロセスの視点で根本的に業務フローを見直し、業務の効率化を高める手法で、研究開発や業務タスク、品質管理など業務全体を再設計（リエンジニアリング）し再構築する手法です。ＢＰＲは、現状のすべての業務フローの見直しから始まり、各々の業務フローをしっかり見つめ、無駄な作業や情報共有化などがしっかり行われているかを洗い出し、理想の業務フローへと改善します。各々の業務タスクを統合、単純化させ、突発的な処理や管理、チェック体制を最小限に抑え、目標設定された売上高、収益率を遂行、黒字決算を迎えられる企業へ業務を再構築します。

新たに追加融資も
中小企業金融円滑化法施行から１０ケ月、猶予期間が終了して返済が再開された企業も、そしてこれから再開される企業も存在します。黒字決算を迎えるためには、早期にデューデリジェンス、ＢＰＲの実施、そして利益を確保できる健全な経営体制に改善しましょう。事業再生によって次の決算で黒字計上、来年度、新たな事業計画立案により取引金融機関から融資を受けた企業もあるのです。お早めにご相談ください。

事業再生の流れ

セントラル事業再生基金

（株）セントラル総合研究所では、複数の企業とコラボレーションし、事業再生ファンドの組成を予定しております。平成２３年初頭、中小企業の一時的なつなぎ資金や運転資金、リースバックなどに対応できるよう用意しております。詳細が決まりましたらご案内いたします。

[2010.10.10更新]

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